サムが先に抜ける意味~ボウリングで200を目指す上達の道~

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なぜサム(親指)が重要か?

ボウリングでは効率よくストライクを取るために、フックボールを投げます。そのフックボールを投げる過程で、リリース時にサムは邪魔者以外の何者でもありません。えっと思うかもしれませんが、サムの抜け次第でボールの強さは変わってしまい、曲がるものも曲がらなくなってしまいかねません。

しかしながら、リリースの瞬間までは、ボールの振り子運動を支え、その振り子運動の延長上にボール軌道が決まります。ですから、リリース前までは不可欠な存在であるのも間違いありません。

代案としてのサムレス投法

抜けのタイミングでボールの強さが変わるとなると問題です。それを解消するために生み出されたのが、サムレス投法であり、両手投げです。両者とも振り子運動を支えるのはサムではなく、サムレスであれば手のひらと腕、両手投げであれば左手です。他の部分に負荷はかかりますが、サムを使わない理由は明確です。

3本の指を同時に抜く投法

これを投法と言っていいものか分かりませんが、普通に初心者が投げるボールのほとんどはこれと言っていいでしょう。指にひっかけるのでもないため、ほとんど回転かありません。

これはほぼ回転がありませんので、直進、ドライエリアに入ってからは、若干の回転方向に従ってほんの少し曲がります(ボールの特性上)。この時、手のひらをボールの下側に入れていれば、ピン前で若干フックするボールになり、更にリリース時にフィンガーに乗れば、しっかりとしたストレートボールになります。

ボウリングで必要な感覚

サムが抜ける(サムを抜く)感覚

指穴にサムだけを入れてボールを持ち上げたとき、ゆっくり抜けていくくらいがちょうどいいと言われます(※個人差があります)。実際に投げるときと同様にテーピングなどをしたうえで、指穴にテープを重ねるなどして調整します。これは、毎回、投げるたびに確認し、同じ感覚で投げられるようにしたいものです。例え、試合中であったとしても、抜けがいつもと違うと感じる場合には、調整できるようにしたいものです。

実際には、投球のときに親指が上に来て重力で抜けて行くのに加え、ボールには遠心力が加わります。このタイミングがリリースのときに合致する必要がありますので、実際にはボールを投げてみて、リリースの感覚を見ながらテーピングを調整することになります。

サムを意識的に抜くのは、あまり無理する必要はないように感じます。初心者の段階では、サムはリリースのときに抜ける感覚が分かればよく、サムに力を入れすぎて怪我をすることも多いので、握らない、力を入れない、くらいのほうがいいです。

フィンガーにボールが乗る感覚

サムが抜けたのを感じるのは、実際にはフィンガーかもしれません。手のひらや人差し指と薬指もフォローしますが、フィンガーにボールの重さをしっかり支えなければなりません。このとき、手首とフィンガーがボールに負けることなくスイングができれば、ボールにもしっかりとした回転がかかるはずです。

ただ、これはボールの下側に手があれば、という話です。ブロークンリスト(手首が折れた状態)では、サムが抜けてもフィンガーからも抜け落ちてしまいますので、フィンガーに乗ることもありません。また、ブロークンの場合はフィンガーもボールの上側にありますので、乗るも何もありません。まずは、ボールの下側に手を入れる、ということが必要になり、回転をかけるのはその次の話です。

狙ったところに投げる技術

ストレートでもフックボールでも、狙ったところに投げられる技術は不可欠です。スイングのそれぞれのチェックをしながら、狙ったスパット(あるいはスタンスドット)にボールを通す練習をしましょう。

初心者が目指すところ

狙ったラインに投げることは不可欠です。その練習をしながら、

最初は無回転で真っ直ぐ投げる→ストレートでしっかり押し出す投球→手を下側に入れてフィンガーに乗せる感覚→ナチュラルフックでの投球

という過程を経て、フックボールに辿り着くのが、結果的には一番早いように感じます。