リスタイの効用~ボウリングの補助器具

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リスタイを含め、補助器具の禁止

昨年、ボウリング界で話題になったのが「リスタイ禁止」。禁止と言ってもどこまでが禁止で、どこまでが許可されるかについてが関心事でした。

まぁ、プロにならない限りは影響ないんですね。当然と言えば当然でしょう。ボウリングでお金を得るプロが、賞金を争奪する大会において使用禁止ということで、公式の大会以外では使用していいことになるわけです。2020年から適用されるそうで、今年2019年の段階では使用しても問題はありません。ボウリングのプロになるための試験(プロテスト)でも、リスタイが使用可能なのは今年が最後ということでした。

リスタイとは

正式にはリスト・タイ(wrist tie)と呼ばれるそうです。金属で手の動きを完全に固定する「メカテクター」も含まれます。マイボウラーでも割と使用している方も多いので、ボウリング場で目にすることもあると思います。

用途に合わせて様々な種類が発売されていて、手首だけの反りを防ぐ簡素なものから、手首を固定するもの、中指薬指を固定するもの、人差し指まで固定するものと、幅広いです。

うまい人がつけてそう、とか、格好良いという方もいるかもしれませんが、つける目的があってのものです。特に暑い時期になると、冷房の中ではあれど、なかなかしんどいものです。

リスタイを使用する目的は?

補助器具ということですので、あくまでも投球する際の手と手首の動きをサポートするものです。フックボールを投げるためには理想的な回転をかけることが重要なポイントで、その補助ということになります。

基本的な投球スタイルでは、ボールを自然に持ったときのスタイル(腕でぶらーんと支える)ではあまり回転をかけることはできません。手首を真っ直ぐにして、フィンガー(中指薬指)はボールの下に入ります。サム(親指)は上を向いているため抜けていきます。これがリリース時に理想とされるのですが、実際には手首と指を固定するための力はかなり必要です。

そのリリースの感覚を掴むためにも有効な補助器具であり、また、女性や年齢が上の方など、手首の力が弱い方も使用されています。無理をすると腱鞘炎にもなりかねないので、道具は上手に使っていきたいところです。

リスタイを使用する主なターゲット

手首を固定する

一つは、手首を固定することです。リリースのタイミングで手首が反らないことは重要ですし、手首が回ることで回転力につながらないことがあります。回転をかけようと躍起になると、不用意に手首を曲げてしまうことは初心者にはよくあることで、怪我にもつながりかねません。手首を固定することで、サムの抜けも安定し、軌道も安定していきます。

サムの抜けを早める

二つ目は、サムの抜けを早めることです。回転をかけるためには、サムが先に抜けて2本のフィンガーでボールで支えながら押し出すのがポイントです。サムの抜けが遅くなるとフィンガーで押し出す時間と力が弱くなり、十分な回転力を与えることができません。これを防止するために、リスタイによって、リリース時にサムが上向きになるようにします。これによって回転増が望めます。

フィンガーの向きを固定

三つ目はフィンガーの向きを固定することです。フィンガーの向きは回転方向を左右する重要な役目があり、サムが理想的なタイミングで抜けたとしても、フィンガーの向きによっては意図した軌道を描くことができません。フィンガーでボールをしっかりと支え、フィンガーの向きを正しく固定するために、リスタイが使われます。これにより、フックボールの肝となる横回転の力が増大します。

無理せずボウリングを

リスタイを使う使わないは、格好にとらわれず、ボウリングを楽しむためと考えたほうがいいと思います。管理人も過去に使っていましたが、最初は「使ってみたらよかった」という程度で、今考えてみると、理想的なリリースの感覚を得るために必要だったと思っています。いろいろと試してみるのはいいことだと思いますし、それによって得られるものは決して損にはならないでしょう。

リスタイを使用しなくなった理由は、一連の投球動作の中で手首で十分に支えられると感じたことと、投球の流れの中で手首を柔軟に使うようになったことがあげられます。ただ、手首がしんどいと思ったときは練習中でも試合でもリスタイを使うことはありますので、怪我せずにボウリングを楽しむための補助器具という位置付けです。

皆様も、投げすぎて怪我をされないように。