突然難易度の高いレーンへ
さかのぼること、先週のリーグ戦がお休みのときの話です。普段は10ゲームの練習に行くのですが、この日は祝日でもあったので子供を連れて軽く投げに行きました。そこまで混んでいたわけではなかったのですが、一番端の1番レーンへ。ちょうど前のお客様が2番レーンで投げ終わり、その流れで1番レーンだったんだろうと思います。最近バイトで入った人だったので、おそらく、特に意識はなかったはずです。
で、子供に急かされながら投げてみると…全然入っていかない。フォームもチェックしながら、入りが甘いというレベルではなく、6番に向かっていくような状態。大外まで行ってもヘッドピンは遠い…沿わせてみようとすると裏を通り越してこちらもノーヘッド。これは異常な事態でした。1投目が悪すぎてスペアもままならず、1投目のラインが見えていないので、スペアのラインも安定せず…練習のつもりで投げていてもスコア100を切る。ちょっと深刻になりました。だいぶ調子を取り戻したはずで、200は目指せると思っていただけに…。
ある予感が
2ゲーム目に入り、再度フォームをチェックしながら投げるも相変わらずで、沿わせるラインを頭に入れて投げるも、ポケットへのラインは幅が全然ないような状況。ここで、あることを思い出します。1番レーンは国体予選用のオイルパターンがひかれていることが多く、それが残っていたのではないか…と。ただ、国体用であればオイルパターンはフラットで、全然入っていかないというのが納得いかず、ともかく、普通のオイルパターンではないという確信は持ちました。
回答は斜め上だった
リーグ戦のときにプロに聞いてみると、国体予選のオイルパターンがひいてあることが多いのは確かで、そこからオイルが伸びているレーンだろうと。オイルパターンはショートコンディションでフラット。ここで、「それなら、曲がりすぎて裏を通り過ぎてしまうのでは?」と思う方は自分と同じようなアマボウラーでしょう。とかくオイルが厚いそうです。そのため、ショートとは言えオイルの伸びが尋常ではなく、伸び伸びになったレーンに対して大外から投げるのが常套手段だそうです。この辺りは全然知りませんでした。ようやく先週の投球の意味が整理されました。
全然曲がらないという状況からのプロの判断
引っ掛かるのは、大外からの投球でほとんど曲がりが出ていなかったということ。プロには大きく引っ掛かったようで、リーグ戦後に唐突にレッスンが始まりました。
自分が復調したと思っていた投球も、プロから見れば無理やり曲げているという判断。球質が良くないというところでした。要は、手がボールを追い越しているのが問題で、確かに回転軸がずれてしまいます。ドライエリアに入ってから立ち上がるまで時間がかかってしまうので、曲がりが出ないのでは?という回答でした。
振り子から手放す
ボールを振っているだけでは、手がボールを追い越すことはありません。なので、そのまま手放せばボールを追い越すことはありません。その感覚からスタートしました。確かに、今の投げ方から直そうとしても難しいんですね。ここしばらく、手が追い越していることは何度も言われていましたが、相変わらずだったので。根本からフォームを作り直すほうが楽ではあるでしょう。ただ手を放すことも難しいと言えば難しいことです。徐々に助走を加えながら、実際の投球まで至ってみると…全くボールを曲げようとしている意思はなくとも、質のいい回転ボールとなり、フッキングポイントからの立ち上がりが明確に分かります。やる気なく投げるようなこのフォームでも、しっかり曲がって行くのが新鮮というか、悔しいというか、何とも言えない気分ではありました。
フィンガーをピン方向に向けたまま投げる
意識としては、フィンガーをピン方向へ、というシンプルなものです。もちろん、手頸が折れていてはだめです。初心者の頃は手首折れリスタイを使うようになった経緯はあります。リスタイをしてしっかり曲がるというのはそういうことです。最近は使っていませんが、ある意味、曲げるという意識は必要ないかも、とさえ思いました。手首をしっかり固定してフィンガーをピン方向に向け、投げたり、振り切ったりということもしません。それでもボールは曲がります。
この単純な矯正で、質の良い回転ボールが得られます。確かに目に見て動きが違っています。ドライエリアでの動きの出方が違いました。回転はかかっていても、軸が異なると立ち上がるまでに時間がかかり、ドライエリアが短いと全然フッキングまで至らずにピンデッキに到達してしまう、というのが、曲がらないレーンの答えです。
縦回転とどう違う?
疑問はありました。最初は分かりやすくするために、手のひらを上に向けたままで、これは縦回転の投げ方と同じに見えます。確かに似ていますが、曲がりが出ます。これは、薬指のほうが弱いので、縦に投げているようで実際には左にこぼれていて、横回転が入るそうです。実際、縦回転にするには薬指にしっかり力を入れます。ここが縦回転との分岐点ではあるのですが、実際には連続していて、縦方向の回転にどれだけ横回転の要素を入れるかということになります。
もっと回転を加えるには?
投げる方向を変えずに、体を少し右に向けて投げると回転の要素が加わり、回転が強くなります。これは今のフォームが安定してきたら試してみようと思っています。しばらくは、この投げ方の定着を図ろうかと思っています。ローダウンを参考に、それに近い形で投球をしてきて、結果がこれかなという気がします。模索しつつ、やってきたことは無駄にはなっていないと思います。何より、指に負担がかからないので、10ゲーム近く投げても全然大丈夫でした。