ボウリングのボールが曲がる原因
ボールを投球すると、ほぼ何かしらの回転をしたまま転がって行きます。この回転のエネルギーこそ、ボールが曲がって行く要因になります。
どこで曲がるか?
回転していても、レーン上はコンディショニングオイルが塗られていますので、どんな回転がかかっていようとも滑って行きます。ボールとレーン上での摩擦がほぼないからです。つまりオイルがある限り、直進します。
オイルはファールラインからピンデッキまでの間にひかれており、大まかに、ピンデッキ側1/3くらいのエリアと両端にはひかれていません。なので、オイルがなくなったところ(ドライエリア)に入るとレーンとの摩擦が起き、ボールの回転方向へと進路を変えて行きます。
つまり
進行方向と異なる方向の回転がかかったボールが、レーンとの摩擦が起こることによって曲がるということです。オイルを利用してボールをドライエリアに運び、摩擦によってボールの進行方向を変えることでポケットに到達するように投球するわけです。
初心者が曲がらない理由
プロボウラーであっても初心者であっても、レーンの条件は同じです。あとは狙ったポイントにボールを送り出す道筋と、どのような回転を与えるか、それで決まります。たまに、気合でピンを倒しているかのようなボウラーの方もいらっしゃいますが、全てはリリース時に決まっています。
回転の質、回転の種類
オイルのある場所ではボールが回転する様子を見ることができます。この時に、回転のスピードはだいたい確認できますが、実際の回転数や回転方向を正確に把握することは容易ではありません。
同じラインに同じように投げられたはずなのに、曲がったり曲がらなかったりするのは、リリースに違いがあると思ったほうが良いです。まずは、自分自身が理想とするリリースができているのかが一つの判断基準になります。フィンガーにしっかり乗って投球できているのかどうかです。
リリースの結果がボールの軌道
これを肝に銘じておく必要があります。ボールの軌道には必ず理由があります。結果から分かる理由を列挙してみます。
リリースの問題
サムの抜けが遅い(回転不足)
リリース時のフィンガーがボールの下にない(回転不足)
手首が回っている(回転方向が違う)
対オイルの問題
オイルの多いところを通っている
ボール自体があまり曲がらない
回転力に対してスピードが速すぎる
ボールのスピードが速ければ、曲げる力が働いたとしても、曲がりが出るのは遅くなります。曲がる力をボールに与えながらも、その力を発揮しきれずにピンに当たってしまう場合は非常にもったいないと言えます。少しスピードを落とすことでしっかりと曲がりが出ることもあります。
逆にスピードが遅ければボールの持つ回転力をしっかり発揮できます。ただし、完全に回転方向と進行方向が一致(ロールアウト)してからピンに当たった場合は、ピンアクションは弱くなりがちです。